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タイムマシン [実際にヤッテみた]

「ノブさんてホントッ いっつも楽しそーで
 なんか、悩みなんてぜんぜん無いみたいッス。 ・・・無いでしょ?」

だしぬけに そーとー無礼な質問 をぶつけて来たワカゾーは、去年の暮れあたりから何
かとからんでくる25歳の同僚君である。 自分の職場のいごこちがたいそー悪いよーで、
なにかっちゃあお隣り、僕の職場へ来てグチるとゆー困ったちゃんなのだ。

どーにも僕は若いコにモテるらしい。
(・・・なんで野郎ばかりが寄ってくるのか、なんだって女子ではないのか?
 こんど神様につめよって、そこんトコをてっててきに問い正したいと思う今日この頃)

普段の僕を知るヒトにゃ、およそ信じられないことだろーが、こと仕事中の僕はことのほか
ゲンキなのである。 たとえそれがどんなにつまんない仕事であろーと。

普段はもちろん、寡黙なナイスミドルである。
(・・・と日記には書いておこう)

これは仕事をするよーになった頃、社会人として揉まれ、ぼろっぼろになりつつもやっと
獲得できた人生哲学なのだ。

「カラ元気」も元気のうち。

ヒトは辛い時、悲しい時、おのずとシンドイ顔になってしまうものだ。
そんでもって不思議なくらい、そーゆー顔してる時とゆーのは、不幸な出来事がかさなって
しまうものなのだ。

「泣きっ面にハチ」 ・・・昔のヒトはよく言ったものだ。
物騒になったこの頃じゃ、「泣きっ面に偽装」とか「泣きっ面に通り魔」とか「泣きっ面に
増税」・・・なのだが。

シンドイ時こそあえて元気に、たのしそーにしていれば、楽しいうれしい時はそんなもん、
だーれだってうれしい顔になるもんだから、辛い時も楽しい時も、一日中楽しく過ごせるじゃ
ないですかとゆー、ちょいと ツヨガリっぽい 考えなのである。

その結果が「悩みなんてないでしょ?」じゃ、ちょっとヤリキレナイが。



このワカゾー、まるで刑務所の中みたいな生活に、自ら進んで入ってるのだ。

いわく、「人生で一番の楽しみは寝ること」
     「シュミはパチンコただひとつ」
     「ともだちはいない」
     「まるで刑務所の中で生きてるよーな毎日」
     「30歳でポックリ逝きたい」
     
・・・やれやれ。
かーいいカノジョが出来さえすれば、一撃で解決しちゃうぞ、ソレ?
そーいえば、そんなバカみたいなコト言ってるヤツ がむかし居たなあ?

あまたといる同僚の中で、お隣りさんだからとゆー事情こそあれ、わざわざ僕にうちあけて
くるんだから仕方が無い。 修正してさしあげましょか、・・・オークボ君みたく(笑)。



「・・・悩みの無いヒトなんか、世の中にゃ存在しーひん。 おらん。
 ・・・そう断言してやろー」

「うっそだあ?! 居ますよ、絶対!」

「おそらくはお金持ちのこととか言ってんだろーが、お金持ってりゃ持ってるで悩みが
 あるもんなのよ。 税金だろ? 相続だろ? 保管方法だろ? 運用方法だろ?
 
 にっぽんの金利なんて無いに等しいし、そもそも経済破綻がいつ起こるか分かんない
 現状だ。 起こればチャラ。 借金も預金もゼロになる。
 ・・・そーなりゃ、借金してたほーがトクなくらいだ」

「・・・うわあ、いいなあソレ」

「・・・のーてんきなヤツ。
 そーなったとしたらもっと過酷でヒサンな状況が待ってるっつーのに。

 ・・・経済はまーいい。 詳しくは知らん。 
 どんなお金持ちでも、スーパーアイドルでも、政治家でも、とにかく、例外なく、
 悩みの無い人間なんて、・・・幼稚園にあがる前の赤ん坊だけだ」

「・・・そーなんスカね?」

「そーなんだって! 大小こそあれ、みーんな悩みを抱えながら生きてるモンなんだって!
  それを他人に悟られないよう、必死で隠して、必死で笑って生きてんの!」

「・・・デスか?」

「です。

 ・・・んで?
 ・・・ひとつずつ行こか?
 寝るのはまー、確かに楽だけどさ? 楽しみがソレダケなんてカナシイな。
 テレビとか観ないのか?」

時間のムダ ですもん」

「本とか? マンガとか? 映画とか?」

時間のムダ です」

「・・・重症だな。
 そんなコトほざいてるヤツ が昔いたわ。 そーいや」

「居ましたか! よかった!
 んで、ソイツは今、どーしてます?」

「悩み抱えながらそれを他人に悟られないよう、必死で隠して、必死で笑って生きてるが?」

「・・・ですか」

「です。
 更生したんだな。 たぶん」

「なんででしょう?」

「ソンだからだろ。 そんな生き方してちゃ」

「・・・ソンですか?」

逆に訊きたいが、トクか? ソレ?
 来る日も来る日も、働いて寝るダケ。 楽しいのか? ソレ?」

「・・・つまんねーです」

「・・・だ。
 だからソイツも考え方を変えたんだろ。 たぶん。
 んな刑務所の中みたいな生活、楽しいワケねーもん。 入ったコトないケド」

「どーすりゃいーんでしょう?」

「いろいろやってみることだろ。
 否定はなるほどカンタンだ。 『それ、ムダです』で、ハイ終わり。
 アレも否定、コレも否定。 ・・・で、残ったのが寝ること。
 んで、つまんねーって泣いてる。

 なんのこたーない、てめーでてめーの首しめてんの

「・・・です ・・・ねえ」

「・・・です。
 まずやってみな? いっろいろと。
 やってみて、ほんとに自分にあってなきゃ、そん時おトクイの否定すりゃいい。
 美味い不味いは、食べてからだろ?

「・・・ナニやりゃいーんでしょう?」

「今まで『時間のムダ』で片付けてきたコトぜんぶ。
 簡単なトコからかたっぱしに。
 テレビ、マンガ、映画、外出、買い物、食事、カノジョ、でえと!」

「カノジョ・・・居ませんもん」

「つくればー?」

「・・・出会いがねーですもん」

「出たね? 決まり文句だ。
 
 ・・・家で寝ててよ? 
 ある日突然インターフォンが鳴るワケだ。 ピンポ~ンってな?
 玄関あけたらありゃビックリ! 絶世の美女が立っててこー言うんだ。
 『好きです。 付き合って下さい』

 ・・・んなコトあるか?」

「・・・ないッス」

「無いわなー? 
 ありゃ苦労しないわなー?
 ・・・つか、あったらあったで怖いわなー?
 新手のサギだぜ? そりゃー?

 ・・・家で寝ててよ?
 ある日突然、天井が抜けるんだ。 ずど~んってな?
 そしたらアンタ、絶世の美女がしかもマッパで部屋に落ちてんの。
 んでこー言うワケな?
 『好きです。 抱いて下さい』

 ・・・んなコトあるか?」

「・・・・・・・」

「そーだ。
 んなこたー、無い。 絶対無い。 アリエナイ。

 そんでもキミは家で寝るんだ。 ただひたすら寝てるんだ。
 ・・・ほんでもってゆーんだわ。
 なっっっにもしねーで、ただ寝てるダケのくせして。
 
 『出会いが無い』

 いやいやいやいや。
 ソレ違うから。 ソレ間違ってますから。

 出会いたくないダケですから。 出会うきっかけ捨ててるダケですから。
 あ、悪いケドっと」

「・・・・・・・」

「どんなにしあわせそーなヒトでも、キミと全くおなじ条件がひとつある」

「なんスカそれ?!」

『一日は24時間』

 カノジョが居てしゃーわせーな人生送ってるヒトにも。
 キミみたく、しあわせを破棄しちゃってるヒトにも。
 じゃーんじゃか仕事こなしてるヒトにも。
 ぜんぜん仕事がはかどんないヒトにも。
 
 唯一絶対の条件。 ・・・れーがい無し。
 どんなヒトにも、いちにちは24時間。 コンマ一秒の誤差も無い。

 じゃ、なんでミキにはカノジョが出来ないのか?
 カノジョ居るヒトはいーーっぱい居るってのに?
 ・・・一日はおんなじ24時間なのに?」

「・・・い・家で寝てるから・・・」

「・・・だよなー?」



学生時分に、クラブ活動していたヒトなら分かりやすいのだが。 特に体育系。
たかだかいっこ、わずかに1年年上なダケで、先輩と呼ばれるかたがた。
彼らはもはや絶対で、理不尽な命令を下す場合もあったりするんだが、彼らのアドバイスは
これで結構ハズレが無く、すんなりと聞けるもんだったりする。

たった数年の経験がモノをいうのだ。

しかしヒトとゆーのはおかしなモノで、この大事で貴重な経験の差が、10年を越すあたり
から素直に聞けなくなってしまう
もんだったりもする。
・・・がっこのセンセや、両親、職場の上司 なんかがそーだ。

ちっ うるせえなあ!
古臭いコト言ってんじゃねえよ!

そーなってしまうのはホント、なんでだろう?
・・・立場やシガラミがきっと、ジャマしてくれちゃったりするんだろーが、かなりソンで
不幸な出来事だ。 僕はそーゆーヤッカイな作用が働いてしまうコトをよーーく知ってる。
なによりも、このヤッカイな作用のおかげで多くのソンをしてきたのが、僕だからだ。

それゆえ、このブログにしてもかのーなかぎりカンタンな単語を使い、かのーなかぎり分か
りやすい例えを出すよーに苦心している。 コレでも(笑)
あまりえらそーにならないよーに、説教くさくなんないよーに。

自分の悩みを他人に吐露するなんてコトは、これでなかなかに勇気が要るコトだ。
そんな彼に、僕も懸命に応えたかったのだった。 
・・・少々イジワルな言い回しになってしまうのは、そのほーがより効果的だからなのだ。
あ、・・・そーゆーキャラだからなのかもしんない(笑)


「パチンコ好きなんだろー?
 行けよ、もっと。 出会いがあるかも知んないし?」

「え~~~!? 無いッスよお?!」

「ほほー?
 じゃあ、パチンコ屋さんで知り合っちゃって、付き合っちゃって、結婚しちゃったヒト
 なんか、居ないとでも?」

「うっ ・・・確かに、聞いたコトあります」

「だ・ろー?
 ドコにでもあるんだってば、そーゆーきっかけなんてヤツは。
 キミがワザと、意識して、故意に、ワザとに、避けてるダケなんだってば」

「避けてる???」

「ん。
 今みたく、たのしそーにしてりゃ、ぜんぜんモテそーやのに。
 普段、恐いカオし過ぎなんだわ。
 『オレに近寄んな!』みたいなカオしてんぜ?
 
 ・・・ソレはもう、意識して避けてるのとおんなじだ」

「・・・そんなカオしてますか、オレ?」

「してはる。
 そんなだから、職場のいごこちが悪くなる。
 な、もんだから、今こーして違う部署のオレとはなししてる」

「・・・だって、アイツら、・・・ニガテなんですもん」

「カオに出し過ぎ。
 ウソでも笑ってな。 こう、にっぱーーーっと」

「・・・それはノブさんだから出来るんッスよ。
 オレにゃあ・・・」

「ムリってか? オレにすら出来るのに?
 ムダだからだろ? 職場で楽しく快適に仕事なんかする必要無いもんな?
 そんなの 『時間のムダ』 なんだもんな?
 くらーく、つらーく、じみーに、じめーっとやるもんだもんな? 仕事なんか?」

「・・・・・・」

「さっき言ったばっかだろ?
 今まで『時間のムダ』で片付けてきたコトぜんぶ、かたっぱしからやれってさ?
 ・・・今のままでいーってんなら、やんなきゃいいケドも?」

「わ・笑うッス!」

「・・・ん。
 まずはそっからでいーんじゃねーのー?」



SF好きな僕ではあるが、いわゆるタイムマシンなるモノは人類がこの先、どんだけ発展し
たとしても実現しないと思っている。 もし完成したとしたならば、僕のよーなオヒトヨシ
でオセッカイなヒト達が大挙して過去に干渉し、今がもっともっとも~~っと良い社会にな
ってるハズだから?

なんだけど。
過去へのタイムスリップは、これで結構、あちこちに転がっている。

あなたもご経験があるハズだ。

なに、ごたいそーな夢のマシン、タイムマシンなんて必要ない。
いちまいの古い写真、昔つけてた日記、仕舞い込んでたCDやビデオ、ふいに耳に飛び込
んで来た懐かしいヒット曲。

一瞬で過去の自分に戻ってしまうアノ感覚。

あくまで過去への一方通行だが、これはあきらかなるタイムスリップだ。

なにやらえらそーに説教タレてる僕ではあるが、彼にそーいいながらも今の自分にゲキを
飛ばしてるなんてことは、若い彼には分からない。

15年も昔。
25歳のワカゾーはしかし、彼の考えとウリふたつなのであった。
・・・いや、もっと悲壮なモノだったかもしれない。
僕は過去にタイムスリップし、彼とそして、過去の自分に対してこんこんと、えっらそーに
説教しているのであった。

こら、ワカゾーノブよ?
そんなこっちゃー、いろんなしゃーわせをムザムザ捨てるコトになるんだぜえ?
・・・まっ、人生にムダはホント、かけらも無い。
そーやって七転八倒するコトも、実は大事な経験だったりする。
キズだらけになったからこそ、今こーして、ワカゾーに説教タレてんだし(笑)

それにしてもなんで 野郎ばっか?
・・・今度、神様につめよって(以下略)


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のぶ

一月は逝くんでしたね。 忘れてました(笑)
気がつけばなんとも情けない月一更新!
いつもながら、われながら、ほんともーしわけございません。
・・・アレ? もう慣れた? ありゃま(笑)

一月末で無事、さんしゅーねんを迎えましてございます。
4年目に突入しました。
これもそれも、気の長い? もとい、こころやさしい
みなさまのオカゲでございますとも!
・・・・・が・がんばります!
by のぶ (2008-02-06 16:13) 

もく☆

こんばんは☆
人生って本当にどんな経験も無駄じゃないんですねぇ。
「あんな」のぶさんがいたからこそ、
今、彼に説得力あるお話ができるんですものねぇ。

『から元気も元気のうち』
いいです!!!
これ、実践します!

>>気がつけばなんとも情けない月一更新!
ふふふ。年12回っすか?(笑
(人のこと言えませんけど・・・><)
by もく☆ (2008-02-06 22:17) 

のぶ

1年でもっとも寒い時期でございますよ? みなさま。
 ・あれれ? なんかダルいな?
 ・タバコの吸い過ぎか? ノド痛いし?
 ・なんかちょっと、熱っぽい?

・・・それ、たぶんカゼのひきかけですよ?
こんなトコ読んでないで、栄養つけて、さっさと寝なさい!(笑)
・・・ご自愛くださいまし。

♪もく☆ どの
ムダばっかしの遠回り。 不器用な生き様ではありますが。
なんとかソレを乗り越えれば、しっかり経験として身について
くれるんでありますことよ。 ・・・ありがたいこってす。

カラ元気~ ですがコレ、365日・24時間できるかってゆーと
・・・なかなかできません(笑)
プラス思考はなるほど大事ですが、そこはバランス。
てっててきに落ち込むコトも、時としては必要なんであります。
・・・隠れてこっそり落ち込みましょう(笑) あ・ふぁいとっ!
by のぶ (2008-02-08 01:18) 

がうじ

わしの(ごく少ない)経験で言うと、
「求める気>拒否・条件ずけする気」になれば、出会いはやってくるぞよ。
何かを今の自分にプラスするのではなく、「外見はセイラさん、でも性格はフラウ・ボウで」「貧乳でも巨乳でもダメだ!」なんつう余計なものを捨てていくことよん。
あとは内ではなく外に気を向ければ、直接的でなくても流れはおきるよ。その方法は、「俺は彼女が欲しい」と声にして人に言うことぢゃ!!ヤローしかいない集まりででも全然OK。出会いなんて思ってもみなかった所から来るもんだから、画策してもムダなのよん。
自分の受け入れ準備(逃げない。相手にも自分にも条件ずけしない。)ができていれば、ちゃんとやってくるよ!
流れがおきても、女と見て見境なく乗っかろうとしたらだめよ。苦労間違い失敗のもと。自分が求めていた人かどうかを感覚的(※ここ一番大事!!頭では間違うよ!)にちゃんと見極めてから乗るのよん。
25才ののぶさんによろしく。健闘を祈るるる~。
by がうじ (2008-02-09 08:49) 

のぶ

♪がうじ どの
・・・なにやら熱~く語ってくれましたな(笑)
本題から若干ズレてるよーな気もいたしますが、彼にとって
最良のクスリはしかし、カノジョでしょうしね。

僕は、そーゆー暗黒時代も必要なんだと思ってます。
人間ひとりじゃやってけないものだ とゆーことを噛み締める
時期ってのは、これで存外、必須なモンだと。
・・・さみし過ぎて折れてしまったり、勘違いしちゃう場合も
あったりしますが(苦笑)

あーゆーのは、運とか縁もおーきく作用します。
ただ、おっしゃるとーり、自分から能動的に動かないと、
運も縁も通り過ぎてしまうもの。 

こんどまた、凹んでおりましたらそのムネ、あつーく言って
聞かせてやりましょう(笑)

・・・説教が効いたのか?
休み明けの彼は、どこか元気そーに見えました。
「ノブさん! ゲーム貸してください!」
げ・ゲームじゃなくて・・・。 ま、寝てるよかいっか?(笑)
by のぶ (2008-02-09 18:02) 

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